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case3:ヒ素汚染土壌対策⑩

民間 2012年 / 中部
目的 工場跡地汚染土処理
処理量:1,500m³ 対象物質: ヒ素
ソリューション 不溶化工法  

汚染レベル対応の不溶化工法処理でお客様の不安も解消

困りごと発生

工場解体後、土地を更地にして転売する計画が進められていたのですが、汚染調査の結果基準値を超過するヒ素が検出されたということです。
土地所有者と購入者を交えた対策の検討が進められ、対策候補の1つとして不溶化処理が挙がり、お問い合わせを頂きました。

問診

施主である土地所有者と購入者の間で対策の検討が進められ、対策候補の1つとして不溶化処理が挙がり、お問い合わせを頂きました。 施主と購入者を交えた打ち合わせを先ずは行い、両者の要望事項などのヒアリングを行いました。

土地所有者の方の希望

・短期間で完了すること
・工場解体工事の一環として汚染対策を行いたい
・解体工事で使用している重機をそのまま使い対策を行うことで対策費用の削減を要望
・搬出の際に住宅地をトラックが何台も走るというのは好ましくないため、オンサイトでの対策を想定

購入者の方の希望

・重金属の完全除去が必須かどうか知りたい(※この点が唯一の懸案事項でした)
・確かな技術であるかどうかを見極めたい

検証

住宅に囲まれた地域での工事のため、解体工事を含め可能な限り短い期間で対策を完了させる必要がありますが、まずは土地購入者の方・所有者の方ともに行う処理方法へご納得いただく必要があると感じ、検証の前に我々の不溶化処理技術についてプレゼンを行わせていただきました。

まずは重金属の危険性がどのようなものかという点をじっくりと説明させていただきました。
あくまで溶け出した重金属に危険性があり、移動性を持ち、人体に摂取され易い状態となり健康被害が発生する可能性が高まるということから対処すべきものは溶解性重金属であることを説明しました。

基本的に重金属は簡単に溶けるものではなく、常に溶出し続けているものではないということと、基準値の設定根拠を説明することで過剰な対策は必要ないという認識を持って頂きました。
購入者様の側が気にされると思われる点については、あらかじめ用意した資料やデータを提示することで技術の安全性と妥当性を御理解して頂くことができました。

計画立案

双方の理解を得ることができ、対策工法としてはオンサイトでの対策、全量不溶化工法に決定しました。
解体工事終了後、すぐに不溶化処理に移行できるよう、急ピッチで対策計画の立案を行いました

同時に現地から採取したサンプルを対象とした試験を行い、資材の選定、適正添加量の検討などを行いました。
資材が決定した後、現場の解体工事を行っている企業を含め施工に関する打合せを行い、試験施工へと移行しました。

試験施工を行い、施主サイドと我々の両方で不溶化処理後の土壌からのヒ素溶出量を測定し、双方の結果とも基準値未満を達成していることが確認されました。

問題解決

このまま本施工へというところでしたが、AMECから施主サイドへ1つ提案を行いました。
今回の現場の汚染調査はかなり細かく行われており、ヒ素濃度が比較的高い地点と低い地点をかなりの精度で把握されていました。

そこで不溶化処理のメリットの1つである汚染レベルに応じて資材の使用量を変動させることができるという点を、活かしてみてはという提案を行いました。
汚染レベルが低い地点には設定添加量よりも少量での使用が可能となる為、汚染濃度に応じた不溶化材添加量のマップを作成しました。こうすることで対策に必要な費用を更に削減し、より適正で合理的な処理が可能となり無事に対策が完了しました。

担当者コメント

土地売買の発生する民間所有地では売り手と買い手の方、双方が納得する対策が必要です。 そのためには、お客様の不安に感じていること、気になることを払拭するためのケアが必要不可欠となります。

AMECでは資材の性能だけを強くPRするのではなく、安心と信頼を感じて頂けるデータを取り揃えています。
また、過剰対策ではなく、適正で合理的な対策を提案することで汚染されている土地の売買が促進され、経済の活性化にも繋がると我々は考えています。


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