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case1:ヒ素汚染土壌対策②

公共 2008年 / 四国
目的 用水路工事に伴う発生土処理
処理量:1,000m³ 対象物質: ヒ素
ソリューション 不溶化工法   CAMZ-S

美しい水田の景観を傷つけることなくオンサイト処理に成功

困りごと発生

地元新聞でアムロンの重金属類対策技術に関する記事が掲載された後、その記事を見て問い合わせを頂きました。
水田付近の用水路の改修工事を進めていたところ、工事により発生した土壌から基準値を超過するヒ素が検出されたということです。
付近に水田があり、作物の栽培が行われている為、周辺への汚染物質の拡散防止はもちろんのこと、水田の状態に影響を及ぼすことは許されないという状況でした。

問診

まずは現場の状況を確認する為に、現地へ向かいました。現場は水田に囲まれており、水田への影響を抑える為、必要最小限のスペース、機材で行われていました。改修工事は既に開始されており、工期の延長が困難な中、汚染土壌の対策を急遽講じる必要に迫られているという状況下でした。 具体的にお話をお伺いしたところ、工事計画に遅れを生じさせることなく、かつ安価な費用での対策を希望されていました。

検証

現場を見るまでは、汚染土壌が一箇所に盛られているというイメージをしていましたが、実際は用水路の底に溜まっている状態のものが処理対象物ということでした。
現地から採取したサンプル土壌を使った資材の選定や適正な添加量の検証等を行った後、対策工法の計画立案に着手しました。
先方の構想は底から汚染土壌をかき出し、処分場へ搬出するという方法にかなり傾いているようであり、正直オンサイトでの不溶化処理を提案するには厳しい状況でした。
そこで現場の状況や処理対象物の状態、処理に伴い発生するリスク等について熟考し、場外搬出と比較してのメリットを全面的に出した提案を行いました。

計画立案

今回の場合、汚染土壌を場外へ搬出する方法は、底から汚染土壌のかき出し工程と、水分を多く含んでいますのでそのままの状態では運搬が困難であり、脱水工程も必要になります。単純に処分場の引取り費用だけではなく、前処理費用も発生してしまいます。また脱水を行った際に発生する水の処理、対策を確実に行う必要があります。 ヒ素を含む土壌から絞り出した水ということで、移動性を持つリスクの高い状態のものが発生してしまうことになります。

これに対しAMECは底に溜まっている汚染土壌を動かさず、そこに不溶化資材を散布するという工法の提案を行いました。
この方法であれば、土壌と不溶化資材の散布・混合工程だけで完了し、短期間且つ費用を最小限に抑えることが可能となります。ある程度水分を含んでいる状態を利用し低添加量であっても水分が分散剤の役割を担い、均一性の高い混合が可能となり、過不足のない必要最小限の対策費用に収めることができました。

そして何より汚染土壌を動かさないということで拡散のリスクを限りなくゼロにすることができ、かつ水田に対し影響を及ぼさない中性の不溶化材を使用することで環境負荷を掛けずに処理が完了します。

問題解決

この提案を行ったところ、オンサイトでの対策が無事採択されました。
施工中、施工後大きなトラブルも生じることなく、また美しい水田の景観を傷つけることなく無事に対策が完了しました。

担当者コメント

先方の想定とは異なる方法をご提案する形となりましたが、AMECが提案した工法を選んでくださった決め手としては、工期と対策費用だけではなく、環境負荷や周辺への拡散リスクまでを考慮している点であったとのことでした。

AMECは現場の状況、処理対象物の状態、周辺環境の状況など考慮した上で、人だけではなく環境にとって最良の対策提案を行います。


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