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case2:トンネル工事に伴い発生する重金属類汚染掘削土の対策①

公共 2010年 / 西日本
目的 自然由来汚染土壌処理
処理量:200,000m³ 対象物質: ヒ素 , セレン , ホウ素
ソリューション 吸着層工法  

早期工事再開必須のトンネル掘削土汚染も吸着層工法で解決

困りごと発生

高速道路建設に際し、トンネル区間の掘削土から基準値を超過するヒ素、セレン、ホウ素が検出されました。
大規模な建設工事のため、事前に汚染調査が行われたのですが、検出結果にトンネル掘削工事を中断せざるを得ない状況になったということです。

問診

大規模な汚染対策となる為、有識者で構成された対策検討委員会が発足しました。一企業での対応は困難なため、チームとして対策工法の検討が行われ、以下のような状況が確認されました。

・早期の掘削工事再開が最優先事項
・そのため、短期間かつ効率的な対策方法が必要となる
・掘削が行われると連続的に汚染土壌が発生するため、仮置き場の確保が必要となりますが、現場の状況から仮置き場の確保ができない
・掘削工事と並行しオンタイムで対策を講じる工法を取る必要がある

検証

上記のような状況であることをふまえ、検討委員会とコンサルティング企業から様々な対策案が候補として挙げられたのですが、その中に吸着層工法がありました。吸着材工法用資材メーカーとして検討委員会からAMECへ問い合わせを頂きましたので、本物件に対し最も有効であると考えられる対策方法のプレゼンを行いました。

計画立案

今回の対策において最も重要な条件が「短期間で対策を完了させること」「掘削工事と並行して汚染対策工事が行えること」ということです。

吸着層工法はこれら条件を満たし、かつ他工法よりも安価に仕上がるという点が評価されました。
吸着層を設置した場所さえ作ってしまえば、掘削された汚染土壌を連続的に搬出することが可能となります。

また吸着層は様々な地盤(凹凸があったり、傾斜があったりなど)であっても設置することが可能であり、比較的自由度の高い場所の設定が可能となります。
また汚染土壌に直接処理を行うものではなく、あくまで溶出した危険性を有する重金属類に対し作用するのみであり、土壌本来の性質を変化させることはなく、薬剤添加による二次汚染の危険性が極めて低いというメリットもあります。
要求事項への対応、メリットなど総合的に評価され、先ずは汚染土壌の対策工法として「吸着層工法」が採用されました。

その後、CAPA-CTサンプルを提供し、施主サイドで様々な評価、検証が行われました。
その結果、吸着層工法用資材としてCAPA-CTが採用されました。

採用の決め手としては、予測していた通り、ホウ素吸着が優先されてしまい、微量のヒ素やセレンを吸着しきれないという資材が多い中、CAPA-CTはホウ素はもちろんのこと微量のヒ素やセレンも確実に吸着していたということでした。
またその他、施工機械との相性なども検証した結果良好な結果であったということです。

問題解決

資材が採択された後、試験施工を経て、本施工となりました。この間にもトラブルに備え、AMECも万全のフォロー体制で臨んでいました。本施工が完了し、その後モニタリング調査で問題が無いことが確認された時点で、ようやくゴールに辿り着いたのだと実感しました。

担当者コメント

AMECは資材が採択され販売を行うことがゴールと考えてはいません。
対策工法の提案からはじまり、資材の提案、施工後の効果確認、その後モニタリング調査の確認という対策工事が全て問題なく完了した段階で初めてゴールできたと考えています。


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